2012年2月11日土曜日

■管理職要件Ⅶ(管理職の現状①)


■管理職要件 管理職の置かれている状況


管理職は、課や部を任されて、部門経営をするポジションです。物・金・人・情報・ノウハウなどの経営資源を効果的に活用して、部門として成果を出す役割を担っています。


しかしながら、多くの管理職が陥りやすいところは、自分の存在価値を維持するために、情報を自分だけが握ったり、部下を育てる行為を無意識的に避ける傾向にあります。何故ならば、自分より優秀な部下が育ってしまうと、自分の存在を脅かす存在になりかねないからです。
また、自分がいなくても滞りなく回ってしまうと、自分の存在価値がなくなるのでは、という危機感を潜在的にもっているようです。

このような状況になる背景の一つは、多くの企業の人事評価制度に問題があるのからです。人事評価制度が好ましく機能している会社というものは非常のが実体です。営業など成績による絶対評価ならば、分かりやすく、運用もしやすいので、従業員のモチベーションにも繋がるのですが、事務職など、直接、売り上げと直結していないところを評価するには、非常に難しいからです。

また、人事評価制度や賃金制度の目的が何であるのかを見失って、慣習的に運用しているケースが多いことが挙げられます。


■人事評価制度は従業員のモチベーションを高める目的
■人事評価・公課は、管理職は成果に対するウエイトを高め、
一般職は育成に対するウエイトを高めること
■評価の基準は企業の方針に沿った成果や人材育成にウエ
イト基準を設けること
■賃金制度は安心して仕事に取り組めるものであること
■企業の利益とリンクした弾力性のあるもの
■株主重視から従業員重視にした労務比率

このような人事考課や賃金制度になっている場合は、管理職も安心して働くことができるのですが、中堅中小企業などは、このような人事評価制度や賃金制度になっていない場合は非常にため、管理職としての役割を意識して、行動するところまで、浸透しないのです。
管理者教育など積極的に行っていて、内容も素晴らしいことを学んでいても、実行に移すまでにいかないのが実情です。これは、日本の研修会社にもピンからキリまでありますので全てではありませんが、一過性のものでおわり、数年間関わり成長させる研修体系がないところにあります。人事の戦略的な育成プランにも問題があります。

と何をお伝えしたいかといいますと、評価の基準があいまいで、評価する側、される側の溝が深いために、管理職のあるべき姿は、理想であり、現実は難しい環境下に置かれているということです

そのような中でも管理職としてのあるべき姿を楽しんで行動に移せる人が真の管理職です。




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